TOPへ

歯周病治療

歯周病は「予防」が重要!

歯周病により破壊された歯周組織は元通りには治りません。歯周病の進行を防ぐためには、毎日の正しい歯磨き定期的な歯科受診が重要です。
当院では、歯垢や歯石の除去とともに、ブラッシング指導を通じて患者さまのセルフケアをサポートし、歯周病予防を徹底しています。健康な歯と歯茎を維持するために、ぜひ当院をご利用ください。

歯周病治療

歯周病とは、歯を支える歯周組織(歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質)に炎症が生じる病気のことです。歯肉に限局している場合は「歯肉炎」と呼ばれ、進行して歯槽骨や歯根膜にまで影響を及ぼすと「歯周炎」となります。歯周炎はかつて「歯槽膿漏」として知られていました。
歯周病は「サイレントディジーズ(静かなる病)」とも言われ、自覚症状が少ないまま進行する特徴があります。気づいた時には、歯を支える歯槽骨が吸収され、歯がぐらついたり、物を噛むことが難しくなることがあります。最終的には歯を失う原因となるため、早期発見早期治療が重要です。
歯周病は成人に多い病気ですが、若年層にみられることもあります。
また、近年では糖尿病などの生活習慣病との関係性も注目されており、口腔内だけでなく全身の健康を守る観点からも予防と治療が欠かせません。

このようなお悩みはありませんか?

  • 朝起きたときに口の中がネバネバする
  • 歯みがきの際に出血することがある
  • 硬いものを噛むのが難しいと感じる
  • 口臭が気になっている
  • 歯肉が時々腫れることがある
  • 歯肉が下がり、歯と歯の間にすき間ができてきた
  • 歯がグラグラしてきたと感じる

「歯周病」と「全身疾患」との関係性

「歯周病」と「全身疾患」との関係性
歯周病は、口腔内だけでなく全身の健康にも影響を及ぼすことがわかっています。
最近の研究により、歯周病の原因菌が心臓病や肺炎などの全身疾患と関連していることが明らかになっています。歯周病の予防や早期治療は、全身の健康を守るうえでも重要です。

糖尿病

糖尿病の患者さまは歯周病にかかるリスクが高いとされています。
また、歯周病治療を行うことで血糖値が改善されることもわかっています。近年では、糖尿病治療と歯周病治療を医科と歯科が連携して行う取り組みも進められています。

呼吸器疾患

口腔内の細菌が誤って気管に入ることで、誤嚥性肺炎が発症する場合があります。
特に高齢者は嚥下反射が衰え、リスクが高まるため、口腔内の衛生管理が重要です。

早産や低体重児出産

妊婦が歯周病にかかると、早産や低体重児出産のリスクが高まることが報告されています。
健康な妊娠を支えるためにも、歯周病予防が欠かせません。

心疾患

歯周病の方は、冠状動脈疾患などの心臓病リスクが高いことが明らかになっています。心臓病予防の観点からも、歯周病の早期治療が重要です。

脳血管疾患

歯周病と脳卒中などの脳血管疾患との関連も指摘されています。歯周病治療を通じて脳血管疾患のリスクを軽減できる可能性があります。

歯周病の進行

歯周病は段階的に進行し、放置すると歯を支える歯周組織が破壊され、最終的に歯を失う原因となります。初期段階では自覚症状が少ないため、早期発見適切な治療が重要です。

健康な歯茎の状態

健康な歯茎は引き締まっていて、ピンク色で、歯と歯肉の間の溝(歯肉溝)の深さは3ミリ以内です。表面にはスティップリングと呼ばれる細かい凹凸が見られ、歯間乳頭は三角形をしています。この状態では歯槽骨もしっかりしており、歯にぐらつきはありません。

歯肉炎(軽度の歯周病)

歯周病の初期段階である歯肉炎は、歯周病菌による歯肉の炎症が原因です。歯茎が赤みを帯びて腫れ、歯みがき時に出血が見られることがあります。
この段階では炎症が歯肉に留まっているため、歯垢や歯石を除去することで完治が期待できます。

歯周炎(中等度の歯周病)

歯周病が進行すると歯牙周囲の歯根膜や歯槽骨に炎症が広がり、歯槽骨の吸収が起こります。それに伴い歯周ポケットが4ミリ以上に深くなります。
深くなったポケット内の歯石除去や管理は難しいため、できるだけ早期に徹底的なポケット内の歯石除去と清掃管理を行い、歯周ポケットの改善(浅くすること)が必要です。
歯周病進行の影響により、歯肉が後退して歯が長く見えたり、歯根が露出することがあります。

歯周炎(重度の歯周病)

歯周ポケットが6ミリ以上になり、歯周組織の破壊が顕著になります。歯槽骨の破壊が進むことで歯がぐらつき、膿が出て口臭がひどくなることがあります。
この状態では歯の保存が難しくなり、抜歯が必要になる場合があります。

歯周病治療のメニュー

歯周病初期の治療

ブラッシング指導

ブラッシング指導
ブラッシング指導では、患者さまが正しい歯磨きを実践できるようサポートします。具体的には、歯ブラシの選び方や持ち方、磨き方をアドバイスし、歯垢染め出し液を用いて磨けていない部分を可視化することで、効果的な歯磨き方法を習得していただきます。正しいセルフケアが歯周病予防の鍵となります。

スケーリング(歯肉縁上の歯石取り)

スケーリングは、歯ぐきの上に付着した歯垢や歯石を除去する処置です。手用スケーラーや超音波スケーラーを使用し、丁寧に歯面を清掃します。歯石は歯ブラシでは除去できないため、歯科医院での定期的なスケーリングが歯周病予防には欠かせません。

スケーリングルートプレーニング(歯肉縁下の歯石取り)

ルートプレーニング(歯肉縁下の歯石取り)
歯周ポケット内に蓄積した歯垢や歯石を除去し、汚染セメント質を取り除いて歯の根の表面を滑らかにする処置です。
この工程により、歯石の再付着を防ぎ、歯周病菌が出す毒素による炎症を抑えます。
必要に応じて麻酔を施し、患者さまの負担を軽減します。

歯周外科治療

フラップ手術

歯茎を切開し、歯根を露出させて目視で歯石を除去する手術です。視認性を確保しながら徹底的に清掃を行い、歯周ポケットを浅くすることで歯周病の進行を予防します。

歯周組織再生療法

リグロス

リグロスは、歯槽骨や歯根膜の再生を促進する薬剤を用いた治療法です。歯周組織の回復を図り、再発防止につなげます。